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「踊り衣裳制作記録2」
2023.08.09

「踊り衣裳制作記録2」

琉球舞踊家の宮城茂雄さんから鳳凰の衣裳制作のご依頼をいただき、いつか染めてみたいと思っていた衣裳を現実に染める事となりました。

鳳凰衣裳は難易度が高く、ひがしやにとってもこの数年の集大成となる予感がしました。

那覇市歴史博物館収蔵の実物をびんがた組合の再現事業の一環で間近に見せていただいた事があります。この時に衣裳を見る事ができていたのは幸いでした。

図録で見ると青い隈取りのように見えた部分が、実は赤っぽい隈取りだったり、尾羽の型がギザギザしていて、羽の先まで作り込まれていた事など、近くで見ないとわからない事だらけでした。

瑞雲の外枠のツリが全部綺麗に取られているのは、瑞雲の動きを消さないようにかな?など夜通し作業をしながら机の上でも小さな発見がたくさんありました。

何百年も前の衣裳なのに、大昔の職人を身近に感じるのは、現代でもほとんど変わらない作業しているからなのでしょうか。

今回は踊り衣裳なので、そのまま復元するのではなく、必要な所はアレンジし、繊細で優美な雰囲気になるよう、柄の大きさ、特に線の細さには注意しながら型紙を制作しました。

(画像1.2.3.4は型紙の制作)

(画像5は紗張りの作業)

やっと紗張りを終えた後、新聞紙に鳳凰の気配を感じた気がして嬉しかったのが最後の1枚。

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